2021年7月3日(土)
暮らしを整える造作家具 その2
造作家具その1ではキッチンを中心にご紹介しましたが、今回は玄関周りについて、シューズクロークとの兼ね合いや玄関の間取りを含めてご紹介します。
■シューズクロークのある玄関
豆砂利洗い出しの土間と塗り壁で、しっとりと落ち着いた雰囲気の玄関。
奥がシューズクロークになっており、玄関との間には建具があるので、来客時などは仕切ってしっかりと目隠しできます。玄関の中には下駄箱を設けず、シューズクローク内に靴用の広い可動棚を設置。
靴だけでなく冬のスコップや外遊びの道具など、外で使うものを土間に気兼ねなく置けるため、玄関の隣にシューズクロークを設けることは間取りの中で多くいただくご要望です。
■二つの導線がある玄関
シューズクロークのある玄関でも、少し違うレイアウトも。
先程と違うのは、シューズクロークを通り抜けできるようになっているところ。
玄関~リビングを直接行き来できる通常の導線に加えて、お出かけ前に靴を選ぶ時などはこちらから出入りできる、二つの導線が便利な間取りです。
濡れた上着などをぱっと掛けられる、土間上にあるハンガーパイプも便利です。
同じくシューズクロークを通り抜けできる玄関。コート掛けと姿見の鏡を備えて、玄関を出る前の服装のチェックもばっちりできます。
建具や壁の色合い、仕上げで、似たレイアウトでも印象がまた違ってきますね。
靴用の棚の脇には鍵を掛けられる小さなニッチが。現場での細やかな仕事が活きています。
こんな風に定位置があるといざお出かけ前に鍵が見当たらない!ということもなく安心です。
■下駄箱のある玄関
外部物置が他にあって玄関に土間収納が必要ない場合などは、シューズクロークを設けず玄関内に収納棚を造作することもあります。
こちらは掘り込みのある扉が特徴的な玄関収納。木の質感が表情豊かで、天井までの扉も圧迫感を感じません。
ゆとりある広さの玄関に、腰高と天井高、2種類の高さの収納を備えた例。
広いカウンターには季節の花や小物を飾ることが出来て、暮らしの楽しみが増えそうです。
■収納充実の玄関
羽目板の壁や収納、扉から木を感じる玄関。
1枚目の写真では少し気づきにくいのですが、右側の羽目板仕上げの壁の一部が扉になっていて、その中に土間収納があります。
カウンター収納の手前にはさらに開き扉とオープン棚の収納が続きます。
来客時や配達などの際に玄関から家の中があまりにも見通せると、何となく気になってしまうもの。造作収納が視線をほどよく隔てる間仕切りの役目も担っています。
住まい手やお客様を日々迎える場所、玄関。
ここでも細やかな造作家具が収納として、また意匠の一部として空間を作り活躍しています!
/hasegawa